« 2014年4月 | トップページ | 2014年6月 »

2014/05/25

66年前のNikon広角レンズ その2

0525nikon12

カメラFUJIFILM X-T1 絞り22  1/4秒 ISO2500
写真をクリックすると拡大して見ることができます。

ふたたび、Nikonの広角レンズ35㎜F3,5の続きです。
 Nikonは、奥が深くて調べるほどに興味深いです。今装着しているのは、NikonのSマウントではなく、当時、LEICAカメラに装着する、LEICAマウント(通称Lマウント)が同時に発売されていました。NikonのSマウントが、1万本だったのに対してLマウントは、7千本製造されていた様子です。1948年頃に、まだ敗戦間もない、1948年頃に日本からの有力な高額な輸出品であり、当時世界的に普及していたLEICAマウントにも装着できるようにしたのだと推測できます。

0522nikonhonban5

カメラ LEICA M9 レンズ Nippon Kogaku 35mm f35 絞り3.5 1/45秒 ISO160

0522nikon55

カメラ LEICA M9 レンズ Nippon Kogaku 35mm f35 絞り3.5 1/12秒 ISO160

 写真は、モネに出てくるノルマンディーのジベルニー庭園のようですが、実は、東京のど真ん中、北の丸公園内にある池を夕方18時過ぎに撮影してみました。ここは、ウィークデイには、人けがまるでなくて、自然を独占することができ、あたりはとても静かです。夕日を受けて、池の周囲の森がしっとりと、光輝いています。
 
0522nikon_honban4

カメラ LEICA M9 レンズ Nippon Kogaku 35mm f35 絞り11  1/750秒 ISO160

大きなケヤキの一本木に向かって、環境省の手でよく手入れされた街路樹と道路が続いています。たしかに、空とのコントラストが強いために、手前の街路樹はややアンダー気味なのですが、それを補ってあまりあるような、ずいぶんと絵画的な色濃い表現がされています。ぼくは、この表情は、なかなか今のレンズでは、実現できない絵作りだと思えるのです。

さらに、千鳥ヶ淵緑道を散歩したとき撮影したのが、次の1枚です。斜めから降り注ぐ夕日をうけて、松がひかっているように見えます。

0522nikon_honban6

カメラ LEICA M9 レンズ Nippon Kogaku W-NIKKOR・C 35mm f3.5 絞り 3.5 1/60秒 ISO160

0525nikon11

カメラ FUJIFILM X-T1 絞り22 1/3秒 ISO3200

レンズ:W-NIKKOR・C 35mm f3.5
1948(昭和23)年発売 1960年まで発売 LEICAマウント 最短撮影距離90㎝ 最小絞り22 発売価格19,500円(現在の換算 約178,605円)2014年2月5日ヤフオク大阪で50,100円で購入
L・M変換アダプター RAYQUAL L-M DIGITAL 8,540円でヨドバシカメラで購入
レンズフード 「YAMA」レンズフィルター径40.5㎜  ヤフオクで7,000円で購入
参考資料『レンジファインダー ニコンのすべて』久野幹雄著 朝日ソノラマ1990年刊行、『めざすはライカ!〜ある技術者がたどる日本カメラの奇跡』草思社 2003年刊
Nikonはこれからも、ぼくの研究対象の1つとなることを確信いたしました。


66年前のNikon広角レンズ

0525nikon35mm

(写真をクリックすると拡大することができます)

きょうのレンズは、Nikonです。ぼくは、Nikonは敬して遠ざけてきた存在であり、このレンズで初めて、Nikonの威力を改めて知りました。レンズは、W-NIKKOR・C 1:3.5
f=3.5cm No.440587です。

0522nikon_honban1

2014年5月22日夕刻 カメラLEICA M9 レンズ Nippon Kogaku W-NIKKOR 35mm 絞り3.5 1/8秒 ISO160

夜の帳が降りる少し前、店を開けたばかりの九段下のお鮨屋さんです。しっとりとした雰囲気の店内から漏れてくる電灯光。Nikonが戦後すぐ1948(昭和23)年に、出した広角レンズ、広角レンズなので、型番の冒頭に「W」末尾に当時まだ珍しかった「C」がついています。
 このレンズは、もともと1939(昭和14)年に逓信省の電話通信回数測定装置のために設計された広角レンズが元になっています。Nikonといえば、戦艦大和の測距儀を製作した光学メーカーですが、戦後になると、民生用に転用された技術が実を結んでいきます。
とても60年も前のレンズとは思えないしっとり感があります。

撮影の日は、午後、突然の驟雨が何度も降る天候でしたが、雲の動きもとても早く、大きな雲が出ていました。

0522nikon_honban2

2014年5月22日夕刻 カメラLEICA M9 レンズ Nippon Kogaku W-NIKKOR35mm 絞り5.6 1/45秒 ISO160

0522nikon_honban3

2014年5月22日夕刻 カメラLEICA M9 レンズ Nippon Kogaku W-NIKKOR35mm 1/750秒 絞り5.6 ISO160

強いて言うならコントラスト感が、今のレンズに比べると強すぎで、写真手前のビルの影の部分はかなりアンダーになっています。画面の中で露出が同じような光には、Nikonはくっきりとした写真を結ぶような気がしています。

W-NIKKOR・C 1:3.5 f=3.5cm No.440587
1948年発表 おそらく1954年5月の87番目の製造ではないかと推測されます。
1951年 19,500円で発売(現在の価格換算で178,605円日銀消費者物価指数による)されました。
(ぼくは、このレンズを、2014年4月5日に、ヤフオク 大阪から50,100円で入手)

0525_nikon2

2014年5月25日 カメラFUJIFILM X-T1 55mm 絞り20 1/4秒 ISO3200

装着したレンズフードは、純正ではなく、「YAMA」製作です。フィルター径34.5㎜ねじに装着Sでき、2分割の構造で、アダプターとフードからできていて、間にフィルター径40.5㎜が挟み込みできます。(ヤフオクで7000円で入手)

2014/05/21

小津映画を彷彿とさせるAgfaゾリナー50ミリ

0518agfa

カメラ FUJIFILM X-Pro1 レンズ AGFA COLAR-SOLINAR 1:2.8/50mm 製造番号138471

Agfa SOLINAR(ゾリナー)を入手したかった理由は2つあります。その1は、小津安二郎監督が1958年『彼岸花』から1962年の遺作『秋刀魚の味』までの、晩年のカラー作品6作の撮影フイルムに、アグファカラーを採用し、少し、乾いた中に鮮烈な発色が、これらの映画を見るたびに、目に焼き付いているからなのです。
 もう1つは、Agfaは1968年頃に日本では、廉価版のフィルムとして入手できました。ただし、ASA感度が64ととても低かったのですが、赤が鮮烈だったのを覚えています。
そのAgfaが発売していたレンズを入手すれば、もしかすると、小津映画を少しだけでも再現できるのではないか? と妄想をいだいてしまったのです。

0519agfa1

写真上は、目黒区駒場野公園付近の歩道です。親父・笠智衆が、娘夫婦・岡田茉莉子、佐田啓二が、さらに、嫁いでいく長女、岩下志麻と連れ合って散策する姿を彷彿とさせるといったらいいすぎでしょうか? 緑の懐かしき色合いがとても、2014年の撮影とは思えません。
f5.6 1/300秒 ISO800

0519agfa2
0519agfa3

もう2枚は、線路脇でみつけた、クレマチスの赤花と、コンクリートブロックからこぼれた、オオマツヨイグサの花です。いい色がでていると思います。
f5.6 クレマチスの花:1/27秒 オオマツヨイグサの花:f5.6 1/125秒 ISO400


0519agfa6
0519agfa5

もう1枚は、下北沢の小田急線の駅ビル建設現場と小道具店の店頭です。ヨーロッパトーンのような、まさにいい感じだとぼくは思っているのですが。
ISO800  工事現場:f5.6 1/2400秒 小道具店:f5.6 1/40秒


Agfaは、Ambi Silette(アンビ・ジレッテ)というカメラを1957年から1961年にかけてヨーロッパで発売していました。フイルムを販売するために、作られたカメラで、富士フイルムが、カメラを出していたのと同じ感じです。
このカメラには、バヨネット式の着脱可能なレンズが用意されていました。それが、SOLINAR 50mm f2.8です。ぼくは、このレンズを、イタリアでみたので、長いこと、ずっとイタリアのカメラだとばかり勘違いしていたのですが、ヨーロッパで販売されたドイツのメーカーでした。
下記、緑色のURLをクリックすると、Ambi Siletteの紹介ページに飛ぶことが出来ます。とてもかわいいカメラです。

Agfa Ambi Silette
http://www.cameraquest.com/agfambi.htm

FUJIFILM X-Pro1にLEICA M Xマウント変換アダプターを介して撮影しました。ゾリナー50㎜は、35㎜相当で、1.5倍の75㎜になりました。
また、改造レンズに、距離計連動機能は組み込まれていません。それでも使えるところが、ミラーレスカメラの大きなメリットです。しかし、ミラーレスカメラのファインダーを通して、確認することはできるのですが、このレンズの難点といえば、ピントが、今のレンズとは違って、すこしだけ、ピントが甘いということです。ですから、ファインダー上でピントがきっちりとはあわないということがよくあります。

(ぼくは、このレンズを、2014年5月4日にオールドレンズ専門店プリコラージュ工房Noctoで、23,000円と格安で入手) 

2014/05/18

57年前の日本のレンズCANON 28mm

0518canon1

CANONの古い広角レンズ28㎜F3.5Ⅱで撮影した5月の午後、神田駅の商店街にある「油そば専門店」です。なにか、どくどくとした色合いです。
「はた!」と気がついたことがあります。この写真はなにか懐かしささえ感じられ、いわゆる「昭和の味わい」を醸し出しているのかもしれません。

0517canon28mm2

ぼくが、昔の写真をみたときに、懐かしさを感じるのは、実は「古ぼけた写真」をみたからではなくて、実は、「レンズの描写力だったからかもしれないな」と思いました。今のレンズとは随分と描写力の、重み付けが違うような気がします。まずは、こくのある力強さというような、もっとも大事な部分を骨太にとらえているような。

もう1枚は、神田一ツ橋・學士會館の1928年竣工の古いビルディングです。ビアパブ「SEVEN’S HOUSE」の外観です。この古い建造物をまことに、古そうに描写しているので、すごいなと思いました。

0518canon_blog2

0518canon_up

CANON 28mmf3.5Ⅱ単体です。iPhoneの上に載せても、小さくてかわいいレンズです。

キヤノンの28mm f3.5Ⅱという広角レンズです。ずいぶんと、癖をもっているレンズで、万能レンズではないのですが、非常に濃くをもったレンズだと思います。
製造番号は20325 これを、LEICA M9に装着してみました。キヤノンは、当時、Sマウントと称していましたが、LEICA Lマウントと同じマウントです。
CANON MUSEUM(http://web.canon.jp/Camera-muse/lens/s/data/19-35/s_35_28v2.htm)
によると、1957年1月に発売とあります。価格は、当時19,500円(現在の価格で換算するとなんと109,278円 日銀の物価換算表による)でした。(ヤフオクで、2014年5月12日に、京都方面から、33,900円で入手)


2014/05/14

スイスALPAの美しいレンズ マクロスイター50㎜f1.8 その2

ALPAのレンズ 続きです。夕方撮影した九段会館(旧軍人会館)です。1934年に落成した帝冠様式(鉄筋コンクリート造りの洋式に、和風の屋根を載せた和洋折衷)の建物で、現在は使われていません。
夕日を受けて、オレンジ色に建物が映えていました。

0511alpa4_2

0511alpa3

2014年5月9日撮影 カメラ FUJIFILM X-T1 レンズ KERN-MACRO-SWITAR 1:1.8/50㎜ ISO400 1/1900秒 絞り1.5

こちらは、第2次大戦がらみにて、マッカーサー司令部(連合国軍最高司令官総司令部)が置かれていた第一生命館1938年竣工の、第一生命ビルの入り口です。撮影は雨の日でしたが、空気感も出ているような気がします。

Alpa_daiiti

2014年3月12日撮影 カメラ LEICA M(Type240) レンズ KERN-MACRO-SWITAR 1:1.8/50㎜ ISO400 1/24秒 絞り6.8

「マクロスイター」と、レンズ名にある通り、最短、1.3フィート(約39.6センチ)まで寄ることができるばかりか、寄ったときにも、1.5倍、1.8倍と拡大することが可能です。絞りは右側にある押しボタンを押すと、実際の絞り値で絞った状況で見ることが出来、ALPA本体であれば、機械式に、絞りがオートになる仕組みです。ぼくは、このことがどこにも文献に書いていなくて、何度も撮影するたびに、失敗を重ねながら会得していきました。下の写真は、絞り開放で昼間撮影したカーネーションと、絞り値22に絞り込んで、寄ったカーネーションです。

0511alpa1

2014年5月11日撮影 カメラ FUJI X-T1レンズ KERN-MACRO-SWITAR 1:1.8/50㎜ ISO400 1/2200秒 絞り1.5 ぼくとしては、開放で撮影したこのカーネーションの方が、絞り込んだときよりもいい感じに思えるのですが。

0511alpa122

2014年5月11日撮影 カメラ FUJI X-T1レンズ KERN-MACRO-SWITAR 1:1.8/50㎜ ISO400 1/52 秒 絞り22 こちらは絞り込んで撮影してみました。1.8倍にクローズアップしてみました。

0511alpa5

写真は、FUJIFILM X-T1に、ALPA用のケルン マクロスイター50㎜ f1.8を装着したところですが、ALPAというカメラは、ピニオン社は一眼レフをいち早く開発したスイスのメーカーとして知られています。スイス、バレーグにあったピニオン社は1918年創業の時計メーカーでしたが、1944年から1989年まで一眼レフを製造していました。

KERN-MACRO-SWITAR 1:1.8/50 AR No.922167Lens made in Switzerland for ALPAこそ、カメラの中のカメラと言われて久しく、垂涎のモデルですが、自社ではレンズは製造しておらず、複数のメーカーに依頼して、製造してもらっていました。
スイスのケルン、オランダのオールドデルフト、ドイツのシュナイダー、フランスのアンジェニューやキノプティック、そして、面白いのは、小国リヒテンシュタイン公国のキノプティックです。
ALPAのマウントを、FUJIFILMマウントに変換するアダプターが、METABONES(
米国製)にありました。しかも、SPEED BOOSTERは、そのままで装着してしまうと、FUJIのセンサー(撮像素子)がC MOS型のために、焦点距離が1.5倍になるところを、逆補正レンズを入れることで、等倍にするというありがたい製品です。(ヨドバシカメラで60,480円と高価ですが)

ALPAはその後、1998年にカパウル&ウェーバー社(Capaul & weber)
が、ブランドを買い取り、中型カメラを製造、2007年から日本では、マミヤ・デジタル・イメージングが輸入販売しているということがわかりました。

2014/05/12

スイスALPAの美しいレンズ マクロスイター50㎜f1.8 その1

ALPAのレンズは、もしかすると、ぼくが今一番好きなレンズかもしれません。ぼくの持っているレンズは、KERN-MACRO-SWITAR(ケルン・マクロ・スイター) 1:1.8/50 AR No.922167 Lens made in Switzerland for ALPAというレンズです。
このレンズを思いがけず入手したのは、2014年の3月のことでした。
発色のきれいさ、コントラストの素晴らしさといったら、びっくりです。
このALPAのレンズがなぜ、ここまで日本で人気があるのか、わかった気がします。この赤の発色、バックとのコントラスト、ぼけ味などなど、素晴らしく、よくこんなレンズが残っていたかと思うほどです。

0512alpa1

写真は、朝、近所で撮影したクレマチスです。赤の発色とぼけ味が好きです。
カメラ FUJI X-T1 レンズ KERN-MACRO-SWITAR 1:1.8/50mm 1/2400秒 f5.6 ISO200 2014年5月8日朝撮影

0512alpa2

九段下の横道に入ると、いくつかの飲食店があります。夕方18時頃に、撮影しました。バックとのぼけ味がいいと思います。カメラ FUJI X-T1 レンズ KERN-MACRO-SWITAR 1:1.8/50mm 1/34秒 f1.8 ISO400 2014年5月8日夕方撮影

1958年から1969年まで作られ製造本数も10,329本とALPAレンズの中でも最も多いレンズなのです。ぼくも、いつか、ALPAのレンズを入手したいと思っていたところ、有楽町のダイヤモンドカメラで出会うことが出来ました。(145,000円と高価でしたが入手)。購入した東京・有楽町のダイヤモンドカメラの店主によれば、ALPAというカメラは、決して使いやすいカメラとはいえず、レンズも、通常ピントを合わせる部分があるところに、ピントではなくて、絞り値を変更するところになっており、ピントは手前の銀色のギザギザ部分で合わせます。慣れないとまことにつかいにくいです。

0512alpa3

実はこのレンズ名にあるとおり、マクロスイターと、レンズ名にある通り、最短、1.3フィート(約39.6 cm)まで寄ることができるばかりか、寄ったときにも、1.5倍、1.8倍と拡大することが可能です。絞りは、右側にある押しボタンを押すと、実際の絞り値で絞った状況を見ることが出来、ALPA本体であれば、機械式に、絞りがオートになる仕組みです。ぼくは、このことがどこにも文献に書いていなくて、何度も撮影するたびに、失敗を重ねながら会得していきました。長くなるので、このへんで、また続きを書きます。

0512alpa4

写真左のボタンを押すことで実際の絞りを確認したり、絞りを固定することができます。レンズの元部分のギザギザがピントあわせです。とてもわかりにくい。通常ピント合わせと思われるレンズ中央部のつまみは、たっぷりしていますが、これは、絞りを変更するためのつまみで、1.8から22まで絞り込みできます。


2014/05/10

世界初のズームレンズフォクトレンダー36-82mmその2

Zoomarは、1959年製造の当時としては、世界初のスチール写真用のズームレンズです。といっても製造したのは、アメリカニューヨークのZoomar社でした。オーストリア出身のFrank G Back博士が設計して、フォクトレンダーにOEM(original equipment manufacturer)供給したものなので、ヨーロッパ、アメリカで設計され作られ、ヨーロッパで売られたレンズです。

0507_3

撮影してみてわかったのは、周辺部に、ときどきにじみが現れます。また、ピント合わせには、かなり厳しいです。城の石垣のエッジがにじんでいるし、バックの緑もにじんでいます。しかし、くっきりとした石垣の圧倒的な存在感は凄いと思いました。
写真は、2014年5月7日夕方18時頃の、東京・北の丸公園 江戸城の石垣です。カメラ:FUJI X-T1 レンズ:フォクトレンダー ズーマー36−82㎜(35㎜換算123mmで撮影)ISO400 f2.8 140分の1秒

05071_2

この2枚は、ぼくの好きな旧近衛師団司令部です。こちらは、なにか、古い写真をみているような風合いがあると思っています。1枚は、36㎜、もう1枚は82㎜で撮影してみました。
カメラ:FUJI X-T1 レンズ:フォクトレンンダー ズーマー36-82mm(35㎜換算123mmで撮影)ISO400 f2.8 140分の1秒

05072_2

ぼくは、このレンズを、神戸からヤフオク(2014年4月8日に57,000円)で購入しましたが、大きな革製のレンズケースが付いていました。表にPSA(PHOTOGRAPHIC SOCIETY OF AMERICA)のマークが付いていました。PSAは1934年創立のプロ・アマ問わずの由緒あるカメラクラブです。

0510photographic_society_member_2

フォクトレンダー(Voigtländer)は、もともとは1756年創業の世界最古の光学機器メーカーとして知られ、オペラグラスを作っていました。1841年からカメラの製造を開始、1950年代はヨーロッパを代表する光学機器メーカーの一つでしたが、1969年にカールツァイス財団、1971年にローライにブランドは譲渡されるという運命をたどり、流転の末、 現在は、なんと、日本のコシナがライセンスを得て生産してくれています。

(マウントアダプター RAYQUAL DKL-M42 32,790円、近代インターナショナル M42-LM 23,100円、KIPON L/M-FX12,960円で購入)

0510_2


2014/05/08

世界初のズームレンズフォクトレンダー36−82㎜

Voigtländer(フォクトレンダー)のZoomar(ズーマー) 36-82mm f2.8です。たった、36−82㎜といえば、今では、中規模のズームですが、入手するまで、写真でしか見ていなかったので、実際にレンズが、届いたら、あまりのデカさに驚きました。975㌘と、ずしりと重く全長は108㎜で、まるで、重器のようです。
ズームは、今のようにレンズを回していくタイプではなく、なんと、レンズを縦に出していくと82㎜、しまっていくと、36㎜となります。

Photo_5

しかも、デッケルマウントといって、絞りが、カメラ本体側になるタイプなので、絞りがレンズ側にありません。RAYQUAL DKL-M42マウントアダプターに、デッケルに絞りがついているのみつけました。これで、昔の一眼レフカメラのM42マウントに変化できます。さらに、Kindai M42-LM、KIPON L/M-FXと3つのマウントアダプターを引き継いで、ようやく、FUJIFILM X-T1に装着することができました。
以前も書いたように、FUJIは、1.5倍になるAPS-Cセンサーなので、
フォクトレンダー36−82㎜は、FUJIで、54−123㎜で使うことができます。

05072

写真をクリックすると、拡大することができます。
撮影:FUJI X-T1 フォクトレンダー ズーマー82 ㎜(35㎜換算123㎜)東京・北の丸公園で撮影 ISO400 1/140秒 2014年5月7日夕方 今のレンズと異なり、ずいぶんとくっきりとした色ですが、よくようみると、左周辺部ににじみが見られます。なにしろ、世界初のズームレンズですから、少し間引いて考えないといけないかなと思っています。

Photo_4

FUJI X-T1にフォクトレンダー ズーマー36-82mmを取り付けるのは、なんとも複雑です。
まずは、RAYQUAL DKL-M42 続きましてKindai M42-LM 最後にKIPON L/M-FX 3段階で取り付けました。

2014/05/06

LEITZ初期のレンズ ELMAR50mm

0506m9_elmar50mm1_2

きょうのレンズは、LEITZ Elmar(エルマー) 1:3.5 50mmです。本当に、ニッケルメッキが施された、かわいいレンズで、この古いエルマーにLEICA M9がよく合います。写りもなかなかです。下の写真は友人のプロカメラマン氏に撮影していただきました、私です。カメラマン氏によると黄色がかぶっているんだそうです。ぼくは、けっこうこの黄かぶりが結構好きなんですが。
(2013年12月27日に六本木で撮影)もう1枚は、銀座のショーウインドーです。
(写真はそれぞれ写真をクリックすると拡大することができます)

0506elmar50mm1

LEICA M9 Elmar 50mm f3.5 ISO 160 1/2秒RAWモード

0506elmar50mm2

LEICA M9 Elmar 50mm f3.5 ISO 160 1/45秒RAWモード

LEITZの中でも最初期のレンズなので、今のレンズとは随分違っていまして、絞りはレンズ前部にあり、撮影するときに、いちいち前を見て、合わせないといけません。
 最近、LEITZのVALOO(製造記号)という、エルマー専用の絞り連動フードを入手。フードは、これも今と違って、上から「かぶせタイプ」というフードで、これに絞りが連動する仕掛けがついています。レンズにフードをかぶせ、ちょうどレンズ側の絞りを、フードの穴にかませ、フードについている丸いつまみで、調整、固定します。(2014年5月5日ヤフオクで19,700円で購入)

0506valoo1
Valoo_elmar

写真上は、ELMAR50㎜と絞り連動フードVALOOです。

0506valoo2

写真上は、ELMARに絞り連動フードVALOOを装着したところです。

Elmar 50mmは、1924年から1961年まで365,852台と膨大な数製造されたLEITZ代表的なレンズです。手持ちなのは、1929年製造と推定されます。(2013年12月25日に新宿マップカメラで44,300円で購入)参考資料 Leica CAMERA and LENS POCKET BOOK Hove Collection Books1997


2014/05/05

LEICA M9にCONTAXを取り付ける その3

Leica_m9_contax

カメラは、左がLEICA M9 右がツァイス・イコン社のCONTAXⅢ それにベネズエラ製のアメデオのヘリコイド付き(ピントのことをこういいます)マウントアダプターです。

M9_sonnar50mm

レンズ Carl Zeiss Jena50mm f1.5をLEICA M9に装着して、いざ、銀座へ。
銀座・松屋で開催された「第36回世界の中古カメラ市」の帰りに写した銀座の夕景です。時刻は18時少し前。日の入りから真っ暗になるまでのほんの少しのトワイライトの時間は、マジックアワーと呼ばれる、影のない時間です。ぼくは、この時間を撮影するのが、とても好きで、大事な時間です。銀座通りを銀座3丁目から4丁目にかけて歩くと服部時計店のライトアップとRICOHの旧三愛ビルがみえてきます。
2月の凜とした空気感をよく表していて、ぼくは、カールツァイスのレンズはさすがだなあと改めて感心いたしました。

Leica_m9_sonnar50mm2

レンズ ツァイス・イコン社のCarl Zeiss Jena50mm f1.5製造番号1892347(2014年2月15日に45,000円でヤフオクで購入)

2014/05/04

LEICA M9にCONTAXを取り付ける その2

LEICA M9 レンズ Carl Zeiss Jena50mm f2の続きです。

0504m9_2

LEICA M9の光学式ファインダーは、のぞくと、真ん中に、ピントを合わせる部分があり、2重像を1重にすることで、ピントを合わせます。
前回お伝えした、ベネズエラ製のアメデオのヘリコイド付き(ピントのことをこういいます)マウントアダプターを介して、LEICA M9にCONTAXのレンズを装着すると、下記の写真のように、真ん中の立て札部分がはじめ、二重になるのですが、ピントを合わせていくと1つに重なる部分があり、ここでピントが合います。
(下の写真はLEICA M9のファインダー部に、センサー部分の小さなiPhoneのカメラをくっつけて撮影したものです)

0504_2

ピントを合わせて、LEICA M9のシャッターを切ってみると、木漏れ日のような逆光の情景をかなりふんわりと映し出していると思うのですが。これは、しゃっきりと何でもさらけ出してしまうような、現代のレンズでは、なかなか実現しない写真だと思います。
下記の2枚は、いずれも、LEICA M9 Carl Zeiss Jena Sonnar 1:2 f=5cmで撮影しました。いずれも、写真をクリックすると、拡大してみることができます。

0504m9_sonnar50mmf2_edited1_3

0504m9_sonnar50mmf2_5

*CONTAXⅢに付いていたレンズ、Carl Zeiss Jenaは、Jenaと刻印されていることで、ZEISS ICON社がドイツ・イエナで第2次大戦前に製造されたことを示します。なおCONTAXは戦後、東西ドイツで2社に分かれ、1982年には、日本のヤシカ(後の京セラ)そして、現在、コシナでライセンス生産されるという数奇な運命をたどっています。
写真は2014年5月4日目黒区立駒場野公園にて撮影。


LEICA M9にCONTAXを取り付ける

0505sonnar5cmf2_2

2010年春に購入したのが、LEICA M9(2009年9月発表・入手は6ヶ月待ち、ボディは約750,000円)です。確かに高価ですが、毎日使っていたのでずいぶんとお世話になってきました。 FUJIFILM X-Pro1はレンジファインダー風は、あくまでも液晶画面のファインダーなのに対して、M9は光学式の正真正銘の光学式ファインダーです。まず考えたのが、 昔から好敵手であったCONTAXのレンズをLEICAのボディに装着できないかということでした。

0504contax1

写真がCONTAXⅢです。重いですが、よく写りました。ピント合わせは、手前の右前にある、ギザギザを回すしくみです。

 CONTAXのレンズ、SonnarをLeicaM9に取り付けたい。これがぼくの長年の夢だったのです。しかし、CONTAXとLEICAは、構造上の違いからそのままでは装着できないことがわかりました。
 もともと、ドイツ・ツァイス・イコン社(1932〜1982年)CONTAX Ⅲは、神田神保町の古物店梅屋で見つけて、50,000で購入しました。CONTAXⅢは、1936-43年に38000台作られ当時560ライヒスマルク(現在の邦貨で約48万円)でした。CONTAXⅢには、Carl Zeiss Jena Nr.1888158 Sonnar 1:2 f=5cmというレンズが付いていました。
CONTAXはピントを合わせる距離計が、今のカメラのように、レンズ側にあるのではなく、本体側の向かって右前の小さなぎざぎざのノブで行うのです。
つまり、レンズ側に、ピントを調製する部分がありません。

0504contax2
本体のレンズを外したところに、距離計がある構造で、日本の名機ニコンSも、このタイプです。


CONTAXをLEICAに装着できるマウントアダプターを見つけました。
Amedeo Muscelli (アメデオ・ムスチェッリ)のZeiss Contax-Leica Mといい、なんと地球の反対側のベネズエラ製です。レンジファインダー コンタックスマウント用レンズをMマウントボディに装着し距離計連動で使用できます。
(CONTAXカメラ店 早稲田の極楽堂で2014年2月に34,800円で購入)

2014/05/02

FUJI X-Pro1にLEITZ・ELMAR50mm

そうすると、オールドレンズは最新のデジタルカメラには使えないのでしょうか?
FUJIFILMのX-Pro1は、概観が昔のライカのようなレンジファインダー仕様だったので、ライカが昔みたいに元気だったら、こんなデジカメを出しただろうな?と思って、つい購入してしまいました。(2012年2月ボディ134,999円)。後で気がつくのですが、レンジファインダーではなくて、レンジファインダーのような形、だから仕様です。
その後になって、写真ショーでライカMマウント、FUJI Xマウントのマウントアダプター
が横浜で開催されたOPEN SHOWCP+2012で発売されることを知りまして、2012年6月に22,319円で、購入しました。(写真をクリックすると、拡大することができます。)

Xpro1_elmar50mm2_4

写真:Fuji X-T1 ISO400 52.7mm f22 2.5秒 

Fuji_attachimento_mx_4

FUJIFILM 純正LEICAマウントアダプターを装着したところです。
写真:Fuji X-T1ISO400 55mm f4 1/5秒 


これで、ライカの手持ちのレンズを、
FUJIFILM X-Pro1に装着することができます。
最初に購入したLEITZのレンズは沈胴式でした。エルマー50㎜ f2.8は、1978年にライカのM3と込みで購入(180,000円)した、ぼくの記念すべきLEITZ初ものレンズです。

LEITZ WETZLAR ELMAR 1:2.8/50 製造番号1932748(1962年製造)の沈胴式のレンズ
(英国HOBE COLLECTION BOOK Leica Camera and Lens Pocket Book 1994による)
早速撮影してみました。
FUJIFILMのX-Pro1は、センサー(撮像素子)は、23.6×15.6mmのAPS-Cと呼ばれるサイズです。そこで、
ライカの35mm用レンズを装着し使うと、焦点距離50mmは、1.5倍の75㎜になります。75㎜といえば、いわゆる標準レンズというよりも、ポートレートなどに使う、中望遠レンズになってしまいます。うまく使いこなせるか不安でした。
Xproa_manualFocus85mm

左はマニュアルフォーカス切り替えレバー、右はマウントアダプター設定>レンズ6>焦点距離設定>焦点距離入力で、75㎜から85㎜に変更。

X-Pro1のボディ前面にあるフォーカス・モードは、マニュアルにし、メニュー画面から、マウントアダプター設定は、75㎜、レンズなしレリーズをONにしていざ撮影です。
ところが、どうもピントが甘いのです。
はじめ、オールドレンズ独特のものかと思ったのですが、よくよくファインダーをみてみると、ピントが、後ろにくる(あとぴん というそうです)。そこで、試行錯誤の末、「マウントアダプター設定」を、75㎜から85㎜に変更してみました。
この設定はこういう時にあるようでした。X-Pro1は、レンジファインダーのようですが、実は、ファイダーは、液晶画面による電子ビューファインダーなのです。かなり精度はいいのですが、純粋な光学ファインダーではなく、ましてやレンジファインダーではないのです。
ピントはどうしても甘くなる。そこで、マウントアダプター設定がついていたのだと思いました。

X-Pro1 Leitz Elmar 50mmは、どうだったかというと、相性は、ピント合わせがかなりセンシブルであること。しかし、それを考慮すれば、写真は、ぼくのイメージするオールドレンズのしっとり感や、コントラストのはっきりとしたいわゆる絵画的な描写が少しですが、実現できたように思います。

0501_2

       レンズはいずれもLeitz Wetzlar ELMAR 1:2.8/50mmです。  
       写真 夕景の井の頭線池の上駅にて Fuji X-Pro1ISO400 1/60秒 F2.8

Photo_3

        写真 渋谷駅構内イルミネーションFuji X-Pro1ISO400 1/600秒 F2.8

Photo_4

        大井町居酒屋の夕景電灯の色がでています。 Fuji X-Pro1ISO400 1/28秒 F2.8

2_2

       品川駅構内です。列車表示の色が鮮やかだと思います。Fuji X-Pro1ISO400 1/28秒 F2.8

D,Q,X,3/4マウントとオールドレンズ(ここまでのまとめ)

ここまでのまとめです。(写真はクリックすると、大きくなります。)
元々16ミリシネカメラ用に作られたCマウントレンズを、

CHINONのDマウント、0419chinon

PENTAXのQマウント、0419pentax_q

フジのXマウント

0420pro1c_3

OLYMPUSの3/4(フォーサーズ)
0420olympus

の各マウントに付けようとしました。

結果は、CHINON⇔Dマウントは、(35㎜相当で)約7倍

041968

Cマウント⇔Qマウントは、5.5倍

68

Cマウント⇔3/4マウントは、2倍
Olympus_angeniux171

Cマウント⇔Xマウントは、1.5倍 ということになりました。

Xpro1_angeniux17

一方で、センサー(撮像素子)があまり、大きいと
今度は、得られる写真が、まん丸くなってしまうことがわかりました。
結果として、Cマウントのシネレンズを取り付けるときは、3/4のOLYMPUSに取り付けて使うのが
妥当でした。
Kodak25㎜は、OLYMPUSでは(35㎜相当の焦点距離)50㎜Angeniux17-68㎜は、OLYMPUSでは34-136㎜
で使えることが分かりました。

Olympus_angeniux171_3

Olympus_angeniux172
写真はともに、アンジェニュー17㎜(35㎜相当34㎜)です。

ただし、オールドレンズはハレーションにも弱く、補正機能をもっている現代レンズの方が、時として、よい場合もある。
  逆をいえば、オールドレンズの特徴であるコントラストの美しさを得るまでには、到底達しませんでした。インターネットオークションなどで、Cマウントのレンズを落札して、最新のデジカメに装着してみようという方々には、少しだけ参考になったかもしれません。


« 2014年4月 | トップページ | 2014年6月 »

最近のトラックバック

2017年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
フォト
無料ブログはココログ