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2011/02/05

フルトヴェングラー・ベト7の怪

世の中には不思議なことがあるというお話です。あまりにマニアックな内容なのでそのおつもりでお願いします。
フルトヴェングラーはご承知のように20世紀戦中戦後を生き抜いたドイツの大指揮者です。。このたびフルトヴェングラー生誕125周年記念企画ということで、「フルトヴェングラー名盤SACDシリーズ」がEMIからはグレイトEMIレコーディングスとして、
日本のEMIミュージックからは、SACD盤としてリリースされました。
 今回の紹介パンフに、アビイロード・スタジオで原盤の復刻にあたったサイモン・ギブソン氏の解説が掲載されています。収録曲目の中でも、ベートーヴェンの交響曲第7番は、フルトヴェングラーの名盤中の名盤とされていますが、今回、1950年1月18日にウィーンの楽友協会大ホールで録音されたときのオリジナルのマスターテープが発見されたとあり、そのテープを入れる箱の写真まで載っています。この通称ベト7の第4楽章には、以前からある巨匠の盤につきものの不思議な謎がありました。3:14-3:34になんと、女性の声が聞こえるという噂でした。盤の経緯は以下の通りです。1950年1月の録音セッションには、SP用のラッカー盤カッティングではなく、当時最新鋭のテープレコーダーが使用され、テープに収録されました。このテープからSP盤を作るために金属原盤が作られ、1951年にドイツ・エレクトローラ、イギリスEMIで発売されました。ここには女声は入っていません。このSP盤からの復刻CDがリリースされていて、これを聴くと、女声は入っていないことがわかります。当時登場したてのテープは非常に高価だったために、再使用のためにデータ消去されました。一方、当時SP盤にかわり、家庭に登場したLP盤は、音の良さと長時間再生が可能だったために、レコード会社の予想を大きく上回る普及をみせました。そこで、EMIは急遽、ベト7のLP盤を製作しようとしました。元の金属原盤から、再度、LP用にテープに再収録が行われました。この作業は、想像ですが、アビイロード・スタジオ内で、金属原盤を再生してマイクで再収録されたものと思われます。この再収録作業の時に、誤っ、第4楽章に、て女声が混入してしまったとされているのです。この再テープから、イギリスEMI、アメリカRCAビクターからは1952年に、日本では東芝EMIから1956年8月に、フルトヴェングラーのベト7として、LP盤が発売されています。このLP盤から以降今日に至るまで、SP盤からの復刻を除いて、フルトヴェングラー ウィーンフィルハーモニーのベト7には、みな、女声は混入されたままになっているのです。また再度テープ作成時のSP用金属原盤も、すぐに廃棄されてしまっていたのです。
 さて、今回のリリース盤パンフに戻りましょう。テープの箱の写真が掲載されています。この箱にはよくみると、1950年1月18日と記されているのが読めます。つまり、これまでの事実と照らし合わせる限り、もしも新たな発見テープがオリジナルであるならば、女声はまだ入っていない時代のものということになります。EMIの正式アナウンスによれば、今回の盤にも、女声は混入していて、今回の復刻作業のときに取り去ったということが返答されています。確かに、このベト7を購入して試聴してみると、なんと、第4楽章3:27-3:29に女声は取り去り切れておらず、非常にわずかだが、まだ混入しているのが確認できます。。さて、疑問が残ります。1950年1月18日のオリジナルテープの発見と、今回アナウンスされていて写真にも載っているのに、なぜ女声がまだ残っているのでしょうか?女声は、いったいいつ混入してしまったのか?初出のSP盤、SP盤からの復刻にも女声は入っていないのです。となると、疑問は残ります。1,今回使用のオリジナルテープは果たして本物なのか?それとも1952年以降の女声入りテープが、なんらかの間違いで、1950年の箱に入っていて、それが今回発見されたのか?それはありえないでしょう。そうすると、いったいいつ女声は混入してしまったのでしょうか?謎は深まるばかりです。最後にもちろん、フルトヴェングラー指揮ウィーンフィルハーモニーの演奏した、ベートーヴェン交響曲第7番は、第2楽章は「不滅のアレグレット」と呼ばれている。フルトヴェングラーの演奏の偉大さは、少しも損なわれてはいません。縦横無尽に動き回るような躍動感はフルトヴェングラーの残した録音の中でも
もっともフルトヴェングラー的かもしれません。

Huruben
EMIのパンフレットより今回発見されたベト7のオリジナルテープテープBOXの写真

Guretoemi
EMI:グレートEMIレコーディングス CD21枚組 タワーレコードで購入4623円

Sacd
EMIミュージック:ベートーヴェン交響曲第5番第7番SACD盤 3300円

アビイロードスタジオ サイモン・ギブソン氏による復刻解説

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ごぶさたしております。最近、大家さんとときどき会っています。

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